あなたは愛犬の体の中で、どのパーツが好きですか?
「くりくりの目」「くるんとしたしっぽ」「ちょっと出ている舌」「ほわほわの毛」
いろいろあるでしょう。
中でも「鼻」は犬の可愛らしさを引き立てる重要なパーツです。
可愛らしい鼻をひくひくさせていると、思わずきゅーっと抱きしめたくなります。
くりくりの目と同じくらい存在感のある鼻ですが、健康な犬の鼻はいつも少し濡れています。
その為あまり目立たないのですが、犬の鼻にはよく見ると「シワ」があります。
このシワは「鼻紋」といい、1匹ずつのオリジナルだそうです。
何だかいろいろと役に立ちそうな気がします。
そこで今回は犬の鼻のシワ「鼻紋(びもん)」について調べてみました。
「鼻紋」は唯一無二なので、犬の特定に役立つ
先にも述べましたが、この「鼻紋」というシワは犬ごとに違っていて、人間の指紋のように「オンリーワン」なのです。
鼻紋があるのは犬だけではありません。
牛の場合は鼻紋の活用が早くから始められていて、血統書には子牛の鼻紋が血統の証明として載せられています。
動物の鼻は見た目にはわかりませんが、鼻紋を始めとても複雑な構造になっています。
犬はさまざまな内容を「匂いをかぐこと」で判断しているため、鼻の機能が優れているのでしょう。
同じ形は2つとない「鼻紋」を、犬が安心して生活するために活用する動きもあり、今「鼻紋」は注目の的になっています。
「鼻紋」のとり方は鼻に墨を塗り紙に写し取る
「鼻紋」はどうやって取ると思いますか?
鼻紋の取り方はとてもシンプルで「鼻に墨を塗り、紙に押さえつける」というものです。
鼻に墨を塗るなんて、何かの罰ゲームみたいですが…。
犬の鼻は黒いので、墨がまんべんなく塗られているかがちょっと分かりづらいかも知れません。
ムラのないようにしっかり墨を塗らないときれいに写し取れませんので注意が必要です。
鼻のシワはもちろん鼻の穴の部分も含めての「鼻紋」なので、写し取られた鼻紋はとてもユニークで可愛らしく、思わず笑いがもれてしまいます。
愛犬がもし迷子になっても鼻紋があれば見つけられる!
家の中で普通に過ごしている時には気が付きませんが、例えば「緊急地震速報」を告げる音がテレビから聞こえてきた時、あなたの愛犬はどのような反応をしますか?
さっと立ち上がり、緊張感がみなぎったような反応をしませんか?
飼い主さんがそれほど反応しなければそこで終わりますが、飼い主さんも慌てた様子になると、犬もさらに緊張が増し、パニックになる事もあります。
実際、大きな地震や近くに雷が落ちたりした時にびっくりして外に逃げ出してしまう犬もいるのです。
もしそのまま迷子にでもなったら大変です。
見つけはしたけれど「本当にうちのコだよね?」と思った時こそ「鼻紋」が役に立ちます。
「鼻紋」は名前を名乗ることができない犬にとって名札代わりにもなるのです。
「鼻紋認証システム」で迷子犬ゼロをめざすプロジェクト「S’more」
実は「鼻紋」を使って迷子の犬ゼロをめざすプロジェクトはもう始動しています。
迷子の犬は約3万頭もいることを知っていましたか?
東日本大震災の際、迷子になってしまった犬のうち飼い主の元に無事に戻れた犬は約1割でした。
今目の前から愛犬がいなくなってしまったら…考えただけでも涙が出てしまいますね。
「S’more」のプロジェクトでは、まずスマホアプリで犬の鼻を撮影し、情報の登録をします。
犬種や性別、アレルギーの有無や使用している薬などの登録ができます。
登録された犬の鼻にスマホをかざすと、そうした情報を見ることができるので、迷子になってしまっても飼い主の元に戻れる、というわけです。
犬のかわいい鼻と「鼻紋」が犬自身を助けるカギになるかも!?
犬は言葉を発することができません。
飼い主とはぐれてしまっても、鳴くことしかできません。
ですから私達飼い主は、愛犬が安心して暮らせるために気を配らなければなりません。
犬の可愛らしい鼻を使った画期的なシステムが犬自身を助け、飼い主であるあなたと愛犬の絆を深めてくれるツールになるかも知れませんね。