「夏休みに愛犬と一緒に旅行にいきたい!」と考える飼い主さんも多いかと思います。
しかし、長距離移動により、愛犬が乗り物酔いなど体調不良にならないかの心配もありますよね。
そこで、今回は移動手段別の愛犬の体調管理方法と、乗り物酔い対策について解説しますので、是非旅行の参考にしてください。
長距離移動での体調不良を防ぐための事前準備
旅行当日、愛犬が移動で体調不良を崩さないように、事前に以下のような準備をすることが大切です。
事前に健康診断を受ける
持病がない場合でも、旅行前に愛犬の体に異常がないか動物病院で健康診断を受けましょう。
また、持病がある場合には、旅行に行くことを獣医師に伝え、いざというときのために持病薬を通常より多く処方してもらうなどの準備が必要です。
さらに、目的地付近の動物病院を事前に調べておくと、愛犬が旅行先で体調を崩した際にも、スムーズに受診することができます。
キャリーケースやクレートに慣れさせる
キャリーケースやクレートは、移動に必須のアイテムです。
しかし、なかにはキャリーケースやクレートに入れると、興奮したり、粗相をしたり、長時間入ることが苦手な子もいるのではないでしょうか。
ですので、旅行前からキャリーケースを常に生活スペースに置いておき、キャリーケースの中でご飯をあげたり、おやつをあげることで旅行前までに少しずつ慣らしておくようにしましょう。
また、愛犬自身や飼い主さんのニオイが付いた毛布を入れてあげると、キャリーケース内でより落ち着いて過ごすことができます。
犬のストレスサインを知っておく
犬はストレスから体調不良を起こすことがあるため注意が必要です。
愛犬に以下の様子が見られたら、ストレスを感じているサインのため、ストレスを軽減させてあげるよう努めましょう。
・尻尾を下げる
・舌を出したり、舌なめずりをする
・あくびをする
・口を開けてハァハァと激しく呼吸する
・ダラダラとよだれを垂らす
また、持続的にストレスが続くと、体の健康を損なって元気がなくなったり、食欲不振や、下痢、嘔吐などの症状が現れることがよくあります。
通常では数日で今までと変わりなく過ごすようになりますが、2日以上症状が続く場合には動物病院を受診してください。
移動手段別の体調管理の方法
ここでは、移動手段別での愛犬の体調管理方法について解説しますので、是非参考にしてみてください。
自動車で移動する場合の注意点
乗車前には、散歩などをしてできるだけ排泄をすませるよう促します。
また、車内の温度を愛犬が快適と感じる温度に保ち、移動中は誰かが抱っこしたり、キャリーケースやクレートを抱えたりと揺れや急ブレーキによる愛犬の転倒を防ぐことが大切です。
長時間連続の移動は愛犬の負担になるため、1〜2時間に1回は停車するなどして、定期的に気持ちを落ち着かせてあげるようにしましょう。
鉄道や新幹線に乗車する場合の注意点
鉄道会社によって、愛犬などペットの乗車可否や乗車料金有無が違うため、当日立ち往生しないよう事前の確認が大切です。
自動車同様、乗車前に散歩などできるだけ排泄をすませておくようにします。
そして、電車に乗る際には、乗客を見て愛犬が興奮しないように、目隠し用にカバーをかけたりなど落ち着かせる工夫をしましょう。
さらに、移動中は2時間に1回は水を与え、定期的にのぞいて愛犬の様子を確認し、安心できるよう優しく小さな声で声をかけてあげてください。
飛行機に乗車する場合の注意点
旅行だけではなく、愛犬を連れて遠方の実家などに飛行機で早急に帰省しなければいけないケースもあるかと思います。
飛行機の移動の際には、愛犬は搭乗手続きの際に係員に預け、貨物室で過ごすことになるのです。
貨物室は客室とほぼ同程度の温度に設定されているそうですが、夏場には気温や反射熱の影響で温度が上がったりと温度がやや不安定なうえ、エンジン音なども聞こえます。
ですので、以下のことを把握してから飛行機を利用しましょう。
飛行機に乗せるのに注意が必要な愛犬の特徴
生後4ヶ月未満のパピー犬、妊娠している母犬、心臓病や呼吸器病がある犬は、体力が弱いことや体温調整が苦手なことから、一年を通して預かり不可となっています。
また、短頭種は体温調節が苦手なため、飛行機での移動は負担が大きく、衰弱などの危険性があるため、航空会社によっては5月1日~10月31日の夏季期間、短頭種の預かりが中止となっています。
さらに、短頭種でなくとも飛行機に乗せるのに注意が必要な愛犬の特徴は以下です。
・ストレスにより嘔吐や下痢、食欲不振になりやすい
・車酔いしやすい
・持病がある
・体温調節機能が落ちている高齢犬 など
愛犬が上記に当てはまる場合には、飛行機に乗せる前にかかりつけ動物病院の獣医師にしっかり相談しましょう。
安全に愛犬を飛行機に乗せる為の対策
愛犬を安全に飛行機に乗せる為には、以下の対策が必要です。
②ケージに給水ボトルを必ず設置する
③夏場はクールマット、冬場は毛布などを敷いて、暑さ寒さ対策をする
④首輪やリードは咬みちぎったり、体に絡まったりする危険性があるので念の為に外しておく
⑤離陸や着陸時の振動や揺れで誤飲してしまう場合があるため、ケージの中におもちゃなどを入れない
⑥夏場は気温が高くなる日中のフライトは避け、朝方や夕方から夜にかけてのフライトを出来るだけ取るようにする
愛犬の乗り物酔いを防ぐ対策
ほんの少しの工夫で愛犬の乗り物酔いを防ぐポイントがあるので、ぜひ試してください。
旅行前日や当日ご飯の量を調整する
自動車や電車などの移動中に乗り物酔いによる嘔吐を防ぐためには、旅行前日の夜ご飯は少し少なめに与えることがおすすめです。
さらに、満腹や空腹の状態だと乗り物酔いしやすいため、旅行当日の朝ごはんは少量にし、移動の2時間前からは何も与えないようにしましょう。
事前に車内の換気をする
自動車に設置してある芳香剤の匂いは、臭覚が敏感な愛犬にとって乗り物酔いの原因となります。
そのため、乗車前に芳香剤を撤去し、車内を十分に換気して芳香剤の匂いを取り除き、愛犬が快適と感じる環境に保ちましょう。
可能であれば時々休憩を挟む
自動車移動中や鉄道・新幹線の乗り換え時など、休憩が可能な場合には外の空気を吸わせてあげてリフレッシュさせてあげることが大切です。
特に、自動車移動ではサービスエリアやパーキングエリアに車を停車し、犬同伴可能なエリアで散歩をさせてあげことで乗り物酔い予防になります。
酔い止めを処方してもらう
愛犬の体質的に少しの距離でも乗り物酔いをする場合には、かかりつけの獣医師に相談し、酔い止めを処方してもらいましょう。
ただ、動物病院で酔い止めを処方された場合は、飲むことによって犬が体調を崩さないか、一度自宅で試してから旅行当日に使用するようにしてください。
まとめ
この記事では、移動手段別に愛犬の体調管理方法と、乗り物酔い対策について解説しました。
これらのポイントをおさえて、愛犬との旅行を是非楽しんでください。


