「うちの子よくプルプル震えてるんだけど大丈夫?」
「何かの病気かしら?」
チワワオーナーさんなら、一度は疑問に思うことではないでしょうか。
実際にチワワと暮らしたことのある方ならよくご存知だと思うのですが、他の犬種と比べても、チワワは震えることがよくある犬種といえます。
この記事では、チワワが震えるその原因と対処法を詳しく解説していきますので、是非参考にしてください。
チワワの震えの原因は?
チワワの震えは大きく分けて、生理的な震えと病気や怪我が原因の震えの2つがあります。
ここでは、チワワが震える原因について見ていきましょう。
チワワの生理的な震えとは?
生理的な震えは、外の刺激に対して、犬の意思とは無関係に起こる震えのことです。
チワワの生理的な震えの原因には、寒さや恐怖、興奮などさまざまあります。
ここでは、生理的な震えの原因について詳しく解説しますので、是非参考にしてください。
①寒さによる震え
体温調節が苦手な子犬や高齢犬、チワワのような超小型犬では寒さによる震えがよく見られます。
寒さによる震えは、「シバリング」という生理的な現象で、全身の筋肉を細かく動かすことで熱を発生させ、体温を維持する生理的な震えです。
特に、チワワは南国メキシコ原産の犬種で、スムースコートでもロングコートでも、寒さに弱い犬種といわれています。
そのため、チワワは寒さを感じると、プルプルと震えることで体温調節をしているのです。
②ストレスや不安、恐怖による震え
犬も人間と同じで、ストレスや恐怖、不安を感じると、自律神経系のバランスが崩れて震えが起きます。
特に、チワワは非常に賢く、オーナーさんに対して忠誠心が強いですが、一方、よく知らない人に対しては尻尾を振って寄っていくことは少なく、内心怖がりで警戒心が強い傾向です。
チワワにとってストレスや不安、恐怖による震えは、以下に対して起こります。
・他の人や動物
・初めての場所
・病院など苦手な場所
こういった場合、震えの他にも、あくび、目をそらすなどのサインも現れるのです。
③興奮による震え
犬は人間と違い、嬉しいや楽しいなどのポジティブな感情の時にも震えが起きます。
例えば、オーナーさんが帰宅すると、チワワが尻尾を振りながら身震いする様子を見たことはないでしょうか?
これは、ポジティブな感情が高まって興奮することにより、自律神経が乱れ、震えが起きているのです。
この震えは、オーナーさんの帰宅以外でも以下のような場面で見られます。
・大好きなおやつをもらう時
④加齢による筋力低下からの震え
高齢犬のチワワが、起き上がる時や排泄の時などに小刻みに震えているのを見たことはありませんか?
犬も年齢を重ねると、徐々に筋肉や筋力が落ちていきます。
その影響により、足腰の踏ん張りがきかなくなり、小刻みに震えるようになるのです。
⑤オーナーさんにかまってほしくて震える
稀ですが、オーナーさんにかまってほしくて、震える仕草をするチワワもいます。
特に、学習能力の高い子は、過去に震えた時にオーナーさんが心配して、かまってくれた嬉しい経験を覚えているのです。
その経験から、震える仕草をしてオーナーさんの気を引こうとすることがあります。
病気や怪我による震え
寒くもなく、怯えるものもない、興奮してもいないのに震えが止まらない場合は、病気や怪我を疑ったほうがいいかもしれません。
震えが見られる病気や怪我は、以下のようなものです。
① 脳障害による震え
てんかんや脳炎、脳腫瘍、水頭症といった脳自体に異常のある病気では、その軽い症状として、あるいはけいれんの前兆として、震えが見られることがあります。
なかでも、水頭症はチワワでの発症が多い病気です。
脳には脳室と呼ばれる空間があり、脳室は脳脊髄液という液体で満たされています。
水頭症は、この脳脊髄液が何らかの原因により増えることで、脳室が拡大し、脳が圧迫されることによってさまざまな神経症状が起こる病気です。
水頭症のチワワは、頭頂部に泉門(せんもん)と呼ばれる穴があったり、頭部が大きくドーム状に膨らんでいたり、外斜視など特徴的な外見をしています。
②代謝や排泄をする臓器の機能障害による震え
肝臓や腎臓など、体の中の老廃物を代謝・排泄する臓器がきちんと機能できなくなると、体に毒素が蓄積し、けいれんなどの神経症状が起きるのです。
震えは、そういった神経症状の前兆として見られることがあります。
代表的な状態としては、肝硬変で見られる「肝性脳症」や、慢性腎臓病で見られる「尿毒症」です。
これらは悪化するとさまざまな臓器に不具合が起き、けいれんや昏睡を引き起こして、最悪の場合は死に至ることもあります。
③中毒や低血糖による震え
犬は、中毒や低血糖によっても震えが現れます。
低血糖では、筋肉に十分な糖分を供給されなくなり、手足や体全体が細かく震え、さらに血糖値が下がり続けると、体全体が激しく震え出すのです。
犬の低血糖の原因には、副腎皮質機能低下症や肝臓腫瘍、重度感染症、インスリノーマなどの病気があります。
また、病気でなくても、チワワのような体重が2kg以下の超小型犬やパピー犬では、糖分の供給と消費バランスが崩れることで低血糖になりやすいので細心の注意が必要です。
このバランスの崩れは、食事量が少なかったり、食事の間隔が空きすぎたり、運動後に食事をすぐに取れない状態が続いたり、過剰な運動などで起こります。
特に、チワワは超小型犬と小柄なため、少しの運動でも糖分が急速に消費される上に、活発な子が多く低血糖を起こしやすい犬種です。
さらに、パピー犬では、食欲不振や嘔吐、下痢が続いただけでも低血糖症を起こすことがあります。
また、糖尿病に罹患しているチワワでは、自宅でインスリン注射を行っている場合に、インスリンの過剰投与によって低血糖状態に陥るケースも多いです。
④ホルモンバランスの崩れによる震え
高齢犬では筋肉量の減少だけではなく、ホルモンバランスの崩れによる震えも見られます。
高齢犬でよく見られるホルモンバランスの崩れによる病気は、甲状腺機能低下症やクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)といった病気で、震えの症状が現れるのです。
⑤痛みによる震え
犬は痛みを感じていると、小刻みに震えることがあります。
痛みが原因の場合には、動きたがらない、抱き上げようとするとキャンと鳴くといった症状も一緒に見られることが多いです。
原因別!チワワの震えへの対策
ここでは、犬の震えの対策について、原因別に解説しますので、是非参考にしてみてください。
生理的な震えへの対策
まずは、生理的な震えへの対策について見ていきましょう。
①寒さ
チワワにとっても冷えは万病のもとで、体力の消耗や、免疫力の低下などにより、病気を招く恐れがあります。
そのため、寒さが原因で震えている場合は、エアコンなどで室温を暖かく保つようにしましょう。
また、お散歩などの外出時には、洋服を着せてあげるなどの防寒対策が大切です。
②恐怖心や警戒心、ストレス
恐怖心や警戒心、ストレスによる震えに対しては、その原因を取り除くことで、気持ちが落ち着き震えが治まることがあります。
ただ、なかには震えが治っても、食欲不振や、嘔吐や下痢などの症状が出てくることもあるので注意しましょう。
対策としては、散歩コースを変更するなど原因を避けたり、少しづつ、さまざまな経験を積んで原因に慣れさせることが効果的です。
③ポジティブな感情からの興奮
ポジティブな感情からの興奮による震えに対しては、気持ちが落ち着くとほぼ治まりますのであまり気にすることはないでしょう。
④加齢による筋力低下
高齢犬が運動によって再びしっかりした筋肉を付けるのは難しいため、改善策はありません。
ただ、場合によっては愛犬がケガをしないよう、排便時などの力む時には体を支えるなどの介助をしてあげましょう。
⑤飼い主さんにかまってほしい場合
かまってほしい場合の震えは、犬が意識的にやっているため、オーナーさんが見ていないとわかると震えは止まるので心配はありません。
病気や怪我が原因の震えへの対策
病気や怪我が原因の場合は、震え以外にも元気や食欲がない、嘔吐、下痢、歩行異常など他の症状が一緒に見られることが多いです。
特に、発熱やけいれん、嘔吐を伴う場合はすぐに病院へ連れて行きましょう。
①脳障害
硬直したり、泡を吹いたり、失禁したりなど、明らかに様子がおかしい激しい震えが起こった場合には、脳障害を疑い、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
また、脳障害による震えでは、震えに続いてけいれんが起こる可能性があります。
そのため、犬が体をぶつけて怪我をしないように、周囲をクッションのようなやわらかいもので囲ってあげるようにし、様子が落ち着いたら、速やかに病院を受診するようにしましょう。
②代謝や排泄をする臓器の機能障害
肝臓や腎臓の障害により震えが起きている場合には、食欲不振や嘔吐、下痢など震え以外の症状が現れていることが多いです。
このような場合にも、早急に病院を受診するようにしましょう。
③中毒や低血糖
中毒からの震えに対しては、一刻も早く病院を受診してください。
低血糖が疑われる場合には、砂糖水を口から与えたり、はちみつを歯茎や舌に塗ったり、できるだけ早く糖分を与えるようにしましょう。
なお、震えがある場合はうまく飲み込めないため、誤嚥してしまわないよう細心の注意を払いながら応急処置をすることが大切です。
ただ、はちみつや砂糖水の応急処置は一時的なもので、完全な治療法ではありません。
ですので、応急処置で落ち着いたとしても、すぐにまた低血糖状態に陥る恐れがあるため、必ず病院を受診するようにしましょう。
④ホルモンの病気
高齢犬に震えが見られると、「年齢によるものだろう」と自己判断してしまう飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
ホルモンの病気が原因であれば、薬を飲むことで震えが改善する可能性があるため、自己判断はせずにかかりつけの獣医師さんに一度相談するようにしましょう。
⑤痛み
愛犬が痛みによって震えていると、むやみに触ると防御反応から、オーナーさんであっても噛み付いてしまうおそれがあります。
そのため、犬の体にあまり触れずに、キャリーに入れ、早目に病院を受診してください。
まとめ
プルプルと震えていることの多いチワワ。
その震えにもさまざまな原因があることがお分かりいただけたでしょうか。
それほど心配することもなく、ちょっと環境を変えるだけで改善できる震えもある一方、命にかかわるような病気が原因の震えもあるのです。
あらかじめ、震えの原因の知識を持っていれば、冷静にそれに応じた対処ができるようになります。
また、日頃から愛犬の様子をしっかり観察し、健康状態をチェックすることも大切です。