秋は果物や野菜、魚など美味しい旬の食材を楽しむことができる季節です。
そのため、「食欲の秋」と言われますが、犬にも「食欲の秋」はあるのです。
今回は、秋になり愛犬の食欲が増進する理由と、注意点を解説します。
秋に食欲が増進する理由
秋になり気温が下がってくると、夏の暑さのために弱っていた胃腸が回復し、落ちていた食欲が急に戻ってきます。
また、夏場は暑さを避ける目的でお散歩の時間や回数を減していたのを、涼しくなりお散歩を元のペースに戻すことで、運動量が増えることも食欲増進の理由です。
“食欲の秋”の注意点
ここでは、秋に気を付ける点について解説しますので、愛犬と過ごすうえでの参考にしてくださいね。
消化器トラブル
暑さで胃腸が弱っているところにいきなり大量に食べることで、嘔吐や下痢などの消化器トラブルを引き起こすことがあります。
加えて、秋は昼と夜の寒暖差が大きくなるため、体温調節のためにはたらく自律神経が疲弊し、消化器官などの内臓が弱るのです。
そのため、愛犬の様子を見ながら、少しずつ食べる量を増やしたり、犬にとって快適な気温22℃前後、湿度60%を保てるように注意してあげましょう。
肥満に注意
夏に落ちていた食欲が戻ってきたからといって、食欲のまま食事やおやつをあげてしまうと、体重が増えすぎて肥満になってしまいます。
また、気温が低下すると、体を守るために脂肪を蓄えやすくなってしまうのです。
さらに、寒さでじっとしていることが増え、運動不足からも肥満になってしまいます。
肥満は心臓病、関節疾患、糖尿病など様々な生活習慣病を引き起こす原因となります。
愛犬の年齢や体重に合わせた適切な食事量を心がけ、体重管理をしっかり行いましょう。
秋の植物に注意
秋は山や公園でキャンプや紅葉を楽しむなど、愛犬とお出掛けすることも多いのではないでしょうか?
しかし、秋の山や公園には犬にとって有害なものもあるため、誤飲や誤食には気をつけましょう。
銀杏
秋が深まるとイチョウの木の下に銀杏が落ちていることも多くなりますよね。
実は、銀杏は犬にとって「アミグダリン」や「メトキシピリドキシン」といった、大量摂取すると中毒症状を示す成分が含まれているのです。
銀杏中毒になると、嘔吐やけいれん、発作、呼吸困難などの症状が現れ、重症になると意識不明になり、最悪の場合には死に至ることもあります。
ですので、銀杏が落ちている場所を避けたり、銀杏が落ちている場合には拾い食いをさせないように気を付けて歩くようにしましょう。
キノコ
秋の山や公園を愛犬と散歩するのは楽しいですが、毒キノコの誤食には気を付けてあげないといけません。
素人が食用キノコと毒キノコを見分けるのは難しいため、キノコを見かけたら食べてしまわないよう十分に注意してください。
菊、カーネーション、ヒガンバナなどの花
菊やカーネーション、ヒガンバナなど秋に開花する花の中には、接触や摂取することによって愛犬に健康被害をもたらすものがあります。
鼻先でニオイを嗅ごうと接触しただけで皮膚炎を起こすものや、誤食により中毒症状を現すものもあるため注意が必要です。
まとめ
秋は、夏バテから回復して食欲が増進する季節です。
しかし、食欲のまま食事やおやつを与えてしまうと、お腹を壊したり、肥満になったりします。
愛犬のお腹の調子や体重をしっかり観察しながら、適度な食事量を守り、体重管理をしてあげましょう。