自宅で愛犬をお風呂に入れる際に、シャンプー選びに迷った経験はありませんか?シャンプーはさまざまな種類が販売されており、愛犬に合ったシャンプーを選ぶのは難しいと感じている方も多いでしょう。
そこで今回は、トリミング専門学校出身の筆者がシャンプーの選び方について解説します。プティシアンにおすすめのシャンプーも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
シャンプーを選ぶ際には愛犬の「肌質」をチェック!
シャンプーを選ぶ際には、愛犬の肌質を把握してから選ぶことが大切です。犬の肌質は、大きく分けて以下のような4つのタイプがあります。
・普通肌
・乾燥肌
・脂性肌
・敏感肌
それぞれの肌質の特徴を紹介するので、愛犬がどの肌質に当てはまるのか確認してみてください。
オーナーさんでは判断できない場合は、トリミングサロンや動物病院で肌質を確認してもらいましょう。年齢とともに肌質は変化するため、今まで問題なく使えていたシャンプーでも肌荒れを起こすことがあります。
トリミングサロンや動物病院でどのタイプの肌質か確認し、愛犬に合うシャンプーを聞いてみるのもおすすめです。
普通肌
乾燥や赤み、かゆみなどのトラブルがなく、健康的な普通の肌を普通肌と呼ばれます。比較的どのようなシャンプーでも肌トラブルになることは少ないと言われています。
ただし、年齢を重ねて肌質が変化する可能性があるため、シャンプー後は肌荒れになっていないか定期的にチェックを行いましょう。
乾燥肌
乾燥肌は肌の保湿力が弱く、触るとカサカサとしています。被毛のパサつきや毛並みの悪さ、乾いたフケが出るのが特徴です。とくにシャンプー後は、乾燥肌の特徴があらわれやすいとされています。
愛犬の肌が乾燥肌の場合は保湿力が高く、低刺激のシャンプーを選ぶことをおすすめします。
脂性肌
脂性肌は乾燥肌とは逆で、皮脂の分泌が多く、肌のベタつきがみられます。脇や指の間、尾の付け根など皮膚が重なっているところに、白色または黄色の分泌物が溜まることがあります。
脂漏症という皮膚の病気にかかっている可能性もあるため、シャンプー選びには注意が必要です。皮脂をしっかり落とす洗浄力の強いシャンプーを使用しましょう。
敏感肌
敏感肌の場合は、少しの刺激で皮膚が赤くなったり湿疹がみられたりするのが特徴です。生まれつき皮膚のうるおいを保つ役割があるセラミドが少なく、アトピー体質の愛犬もいます。
敏感肌の愛犬には、肌への刺激の少ないシャンプーを選ぶ必要があります。明らかに肌が荒れている際には、シャンプーを行うと逆効果になる可能性があるため、必ず獣医師に確認してからシャンプーを行いましょう。
シャンプーの種類
犬用のシャンプーは、さまざまな種類のものが販売されています。代表的な犬用シャンプーは以下の4種類です。
・全犬種向けシャンプー
・薬用シャンプー
・低刺激シャンプー
・ドライシャンプー
ここでは、それぞれのシャンプーの特徴を紹介します。どのような犬におすすめかも紹介するので、ぜひシャンプー選びの参考にしてください。
全犬種向けシャンプー
全犬種向けシャンプーは、皮膚のトラブルがない愛犬向けの商品です。
全犬種向けシャンプーのなかにはさまざまな種類があり、愛犬の皮膚を保護する役割よりも、被毛のツヤなど美容効果の高いシャンプーが多いのが特徴です。
普通肌の愛犬に適しています。「サロンのような仕上がりにしたい」、「被毛をもっと美しく保ちたい」と考えているオーナーさんにおすすめです。
薬用シャンプー
薬用シャンプーは、皮膚の保湿やバリア機能を助ける薬剤が入っているシャンプーです。アレルギー皮膚炎や、マラセチアなどの症状がみられる愛犬に使用します。
薬用シャンプーは、症状によって使用できる商品が異なります。皮膚病のある愛犬にシャンプーを選ぶ際には、獣医師に相談することをおすすめします。
低刺激シャンプー
低刺激シャンプーとは、肌にとって刺激となる成分を取り除いたシャンプーです。全犬種用シャンプーと比べると、殺菌力や洗浄力はやや劣ります。
子犬やシニア犬、乾燥肌、敏感肌の愛犬に最適です。洗浄力があまりないため、脂性肌の愛犬にはおすすめできません。
ドライシャンプー
ドライシャンプーとは、水で洗い流す必要のないシャンプーです。泡タイプ、スプレータイプ、タオルタイプなどさまざまな種類があります。
ドライシャンプーを愛犬の被毛に揉み込み、タオルで拭き取るだけなので、ケガをしている犬や寝たきりの犬などに適しています。
今回紹介したシャンプーのなかでは一番洗浄力が劣るため、全身ではなく部分洗いでの使用をおすすめします。
プティシアン7犬種別!おすすめのシャンプー
トイプードル・ティーカッププードルにはふんわりと仕上がるシャンプー
トイプードルとティーカッププードルは、ふんわりとした特徴的な巻き毛をしています。被毛がふんわりと仕上がるシャンプーを使用すると、サロン帰りのようなきれいな仕上がりになります。
トイプードル・ティーカッププードルのシャンプーは、「アイルオブドッグス ローヤルゼリーシャンプーNo.20」がおすすめです。
アイルオブドッグスのシャンプーは、世界26ヵ国のトリミングサロンで使用されています。月見草オイル配合で、皮膚の乾燥や細胞の老化を防ぐ効果があると言われています。
No.20のシャンプーは、主成分に被毛の発育を促すローヤルゼリーを配合。ふんわりとサロン帰りのような仕上がりになります。
ヨークシャー・テリアには皮脂がよく落ちるシャンプー
ヨークシャー・テリアは、ほかの犬種よりも皮脂の分泌が多いという特徴があります。皮膚を清潔に保つためには、皮脂をしっかり落とせるシャンプーを使うことが大切です。
ヨークシャー・テリアには、頑固な皮脂汚れを落とすことができる「A.P.D.C ドッグ クレンジングシャンプー」が適しています。
洗浄効果の高いティーツリーをはじめとした植物成分と塩化マグネシウムを配合。毛穴に詰まった皮脂汚れまでしっかりと洗浄できます。
汚れをしっかり落とすので、シャンプー後のトリートメントがよく浸透し、被毛がふんわりと仕上がります。
マルチーズとポメラニアンには被毛ケアができるシャンプー
マルチーズとポメラニアンは、細く繊細な被毛をしています。被毛を保護する成分が含まれたシャンプーであれば、毛玉などができにくく、お手入れが楽になります。
とくに、被毛を伸ばしている場合は、切れ毛を防止するためにも、被毛ケアができるシャンプーを選びましょう。
ポメラニアンとマルチーズには「ZOIC N ショート」のシャンプーがおすすめです。
被毛にツヤとハリを与え、サラッとした軽い仕上がりになります。天然由来の保湿成分と洗浄成分配合で、愛犬の肌にも優しいのが魅力です。
ヒアルロン酸とコラーゲンは、高い保湿効果を期待でき、切れ毛防止にも適しています。
被毛を伸ばしているマルチーズは、同シリーズの「ZOIC N ロング」のシャンプーがおすすめです。
Nショートのシャンプーよりも、高い保湿効果があり、うるおいのある仕上がりです。長毛の被毛にまとまりとツヤを与えます。
被毛にうるおいをたっぷり与えることで、切れ毛や毛玉などを防ぐ効果を期待できるシャンプーです。
チワワとMix犬には刺激が少ないシャンプー
チワワやMix犬は、肌への刺激に弱い可能性があります。低刺激のシャンプーであれば、肌トラブルを起こす可能性が低く、安心して使用できます。
愛犬の肌を労わりたい方には、「自然流トリートメントシャンプー 全犬種用」が適しています。
東洋・西洋ハーブ、植物エキスなど天然由来の成分100%で作られたシャンプーです。化学合成保存料や香料などの添加物を使用していないため、愛犬の肌に優しいのがポイント。
しっかりと汚れを落としながら、ハーブの成分が皮膚にうるおいを与えます。洗い上がりは、ふんわりとした仕上がりになります。
人間用のシャンプーは使用しない
愛犬をお風呂に入れる際には、人間用のシャンプーの使用はおすすめできません。
人間と犬は、皮膚の厚みに違いがあります。犬の皮膚は人間の約三分の一の薄さしかないと言われています。人間のシャンプーを使用すると、犬の皮膚には洗浄成分の刺激が強すぎて、肌荒れの原因となります。
また、人間と犬の皮膚の「ph値」に違いがあることも分かっています。人間の正常の皮膚はph4.5~6.5程度で「弱酸性」ですが、犬の皮膚はph7.0~8.4と「弱アルカリ性」です。
(引用:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjvc2001/24/1/24_1_9/_pdf/-char/ja)
人間のシャンプーは、皮膚を弱酸性に保つように作られているため、犬の皮膚には合わず、皮膚トラブルにつながる可能性があります。
愛犬をシャンプーするときには、必ず犬用のシャンプーを使用しましょう。
まとめ
今回は、愛犬にぴったりなシャンプーの選び方について紹介しました。
犬には、「普通肌」「乾燥肌」「脂性肌」「敏感肌」などの肌質があり、愛犬がどのような肌質なのか確認してからシャンプーを選ぶことが大切です。
今回紹介した犬種別のおすすめシャンプーも参考に、ぜひ愛犬にぴったりなシャンプーを探してみてください。
プティシアンマガジンでは、他にもさまざまな愛犬のお手入れのコツを紹介しています。
自宅で愛犬をお風呂に入れる方法やトイプードルのブラッシング方法は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。