体の小さなチワワと暮らすためのオーナーとしての心得

わが家には1.5キロ未満の小さなチワワが居ます。これは望んで小さな子を迎え入れたわけではありません。正確に言えば、低体重で生まれたチワワをブリーダーさんから託されたのです。

私にとっては初めての小さなチワワを育てる時間となりました。そんな奮闘記の始まりをお伝えします。

目次

寝返りを打つのも大変な小ささ

低体重で生まれてきたチワワは、生後半年になるまでの間は夜間もウエットフードを与えて、ベッドに埋もれないようにフラットな環境を作ってと、それはそれは大変な子育てを経験しました。

信じがたいほどに、小さく体重が500グラムを突破するまでの長い闘いがありました。幸い、病気をせずに生後1年以降も過ごせていましたので、気になるのは日々の成長のみでした。

小さい子を持つ心得としては「常に命との闘い」であるということを認めることから始まりました。そんな過酷さに耐えられるかどうか?私の場合には想像していたようにチワワの赤ちゃんをお迎えすることは甘美なことではありませんでした。

自分の子どもを育てるよりも過酷な経験

もしも目が醒めた時に体調に変化があったらどうしよう・・・という心配があったために、2時間おきに携帯電話のアラームを設定し家族と交代しながら小さなチワワを見守りました。

獣医師さんは24時間、診察をしてくれるわけではありません。昼間は何かあれば相談に乗ってくれましたが、夜間は本当にチワワを真綿のように扱い、その命を守るために出来る限りの時間を費やしていました。

食べたら増えて、排泄をしたら減る体重の繰り返しばかりで涙がこぼれる日もありました。そんな時に知り合いのブリーダーさんが

「400グラムあれば育つ!次は800グラムを目指そう」

という内容のメールが届き号泣をしたことを今も覚えています。このときに不安ばかりを抱えていた自分を見直して、次は800グラムとう目標を掲げ気持ちを切り替えました。

それからは頑張ってご飯を与える日々が続きました。そこから半年が過ぎて、ようやく1歳を迎えたわが子は800グラムを超えました。

1歳で800グラムのチワワというのは、手のひらに乗るサイズです。小さな子を育てるリスクや覚悟いうものは1年間で随分と自分の中で育まれるようにもなりました。

そして、小さく生まれたリスクは、その子の持つ生命力との天秤にかけられることであり、どれだけ優秀な獣医師さんでも救えない場面もあるとはっきりと言われたこともありました。

私を救ったのは小さな体に備えた強靭なメンタル

結果的に、小さなチワワを迎え入れて最初の1年は体重を減らさないようにひたすら、時間通りに食事を頻回与えることで過ぎていきました。

そしてようやく、外に出られるような体重になったときには、物おじのしないとても強いメンタルを持ち合わせた女の子に成長してくれていたのです。

〇いつ何があっても余力のない小さな子は危ない
〇暑さや寒さには普通以上の配慮が必要
〇食事は一度に食べられる量が決まっているので1日5回以上に分けて与える

そんな自分のルールと覚悟を決めた瞬間、小さなチワワは1キロを超えてくれていました。当たり前のお世話を続けただけであり、この子の持つ生命力がそれを上回って結果につながったと考えたときに、今でもあの頃の苦労はほろ苦く、生涯忘れない経験であると鮮明に蘇るものです。

世間の考え方とのギャップ

小さなチワワを育てるのは、大変です。神経をすり減らしてもまだ足りないほどに、重要なポイントがいくつもあります。一つずつ克服をしたときに、また前に進めるという感覚でした。

「小さくて良いね~」「うちは同じチワワでも大きくて~」という言葉を数えきれないほど、動物病院で聴きました。本当にそうなの?小さいことは良いことなの?と自問自答を繰り返してみました。

マスコットならば、小さくてかわいいだけでも通用します。それでも命がある小さなチワワの場合には、小さいことは何の誉め言葉にもなりません。その事実は私をはじめ、小さなチワワを育てた経験がある人には十分に分かっていただけるはずです。

体重問題をクリア出来たら次のステップへ

体重が小さいということで、食べる量が少なく消化にも気を配る必要があるのは、致し方のないことです。それ以上にチワワとして普通に長生きさせてあげなければいけない、という使命感が自然に生まれたことを覚えています。

一般のチワワと同じように予防接種を受けて健康診断を受けることは最低限、チワワとして当たり前のことでした。そこからまた半年が過ぎて1歳半に成長していました。

この子を育てて私も1年と半年…そう思うと余計に愛しくて大切に育てていかなくては、という強い思いが湧いてきたことを覚えています。

まだまだ頭の柔らかい部分に気を配って、転倒や衝突には気を付けて何とか怪我をすることもなく、そこから6年が過ぎました。

7年一緒にいても、まだまだ学習中

1.5キロという小さいチワワですが、被毛も生えそろい性格も明るくしっかりとした女の子になりました。結果的には小さな子を育てる覚悟というのは飼い主として時間の経過とともに培えるものでした。

1歳までの間は、明日、元気でいてくれますようにと手を合わせていました。そこから1年が過ぎたときには次の季節を迎えられますようにと願いました。そして2年目以降は1年先を見つめられるようにもなりました。

小さなチワワを育てるということは、並大抵ではありません。命を預かり育むという貴重な経験をくれたわが子のことを、抱きる毎日です。命を全うできることを、今は次の目標に掲げて「育て見守る」という気持ちで小さなチワワと向き合っていきたいと思います。

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